罪と罰 in 上海
中国で、「ああ、日本とは違うなあ」と感じること。
いろいろあるけど、罪と罰の捉え方・見せ方は完全に異なっていると思う。
留学しはじめた時、罪人をトラックの後ろに乗せて走っている映像には度肝を抜かれたけど、そこまでいかなくても、中国での裁きは「見せる」ことにある種の政治的メッセージがあるようだ。
たしかに中世の王朝なんかでは、異端者を公開で八つ裂き!なんてことがおこなわれていたようだが、近代国民国家の形成と共に、「裁き」はできるだけ隠蔽されるべき対象に変化していて、今となっては、ぼくらが普段死刑の様子を目の当たりにすることはない。
ところが中国では殺人現場もテレビに映るし、犯罪者の裁きの様子も警察前の掲示板に写真として貼り付けてある(写真参照)。
一見ルーズな社会のなかにある、中世的な権力の緊張感。